短編小説 シリーズ短編 100のいいわけより1回の謝罪

100のいいわけより1回の謝罪

〜 僕の平穏を返して欲しい 〜

71 行 2026/06/21 09:45

 本当に、人の親になってはいけない者たちが居る。

 子供の万引きを、店側の責任にしようとした。
 ナイフを持ち出したのも、おじいさんが子供の手を掴んだから刺した?それじゃおばあさんを殴ったのは?

 子供の為?子供のした事?

 それが言い訳として通ってしまうのか?

 拘束もされていない。意味が解らない。二人を殺したのは、偶然?本当に意味が解らない。

 僕の頼んだ本は、おばあさんの血で汚れてしまったらしい。そのまま、届けて欲しいとお願いをした。息子さんは、僕の言葉をそのままの意味で受け取ってくれた。警察から返されたら持っていくと約束をしてくれた。

 セキュリティがしっかりしているなんて妄想だね。
 簡単に中に入ることができる。証拠?大丈夫。僕も、いいわけを用意してある。貴方たちに心配されるようなことはないよ。

「こ、こど、もが」

 だから、言い訳を聞きたいわけじゃない?

「たの、む。ころさないで」

 それも何度も聞いた。おじいさんも、おばあさんも殺されたくなかっただろう。
 同じことをやっているだけだよ?

「わた、わるく、ない」

 そうだね。
 君たちを殺そうとも、子供を殺そうとも、悪いとは思っていないから同じだ。

「こ、こど、も、だ、け、でも」

 ん?子供を助けたい?
 そうだね。子供を助けて、どうするの?

 君たちの子供が、暴力を振るっていた少女と同じ施設に預けられることになるね。よかったね。
 あの施設の職員はいい人が多いから守ってもらえるかもね。

「やめ、」

 辞めると思う?

「あや、あやまる。から」

 え?
 謝る?
 誰に?
 僕に謝っても意味がないよ?

 君たちに謝らせるために、君たちを殺す。

 安心して、子供は殺さないよ。
 運が悪ければ死ぬかもしれないけど、君たちもおばあさんを殺したいいわけに使ったよね?だから、同じ事をするだけだ。

 見える?

 君の子供だよ?
 殴ったら静かになった。

 手の指をバナーで焼いて、耳を落す。片目も潰そう。膝も粉砕しておこう。

 大丈夫。
 君たちがおばあさんの血で汚してくれた本「解剖学」の本を見てきたから、うまく死なないようにしてあげるよ。

 はははは
 はははは

 僕は、君たちの言い訳を聞きたかったわけじゃない。
 おじいさんとおばあさんに謝ってほしかった。

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